talk with Maiko

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真依子(Maiko)

Maiko plays the koto which is a Japanese traditional musical instrument. A Japanese traditional sound should spread, but bright pop music originally echoes from a string in the case of Maiko. Even the nostalgic thought is put at the same time refined music, there. I feel nostalgic for the old days. She loves old things deeply. This feeling seems to reflect it in her musical piece.

箏、ポップス、時々骨董

 

さんま先生がお箏との出会いのきっかけ

ご趣味は? と聞かれたら

−− お箏(こと)を始めたのはいつ?
15歳から箏を習い始めました。(そういうところで習っているいる人の多くは、かつて)お母さんが箏をやっていた人が多いけれど、小学校のころから古いものが好きで、お母さんが昔使っていた古い箪笥(たんす)や机を部屋に運んで楽しんでいました。母が日本画を描いていたので、スケッチについていったりして草花には自然と詳しくなりました。そのモチーフになっている素朴な草花を飾る時には、古い木の味わいがよく似合うんです。そんな所から古い物に興味を持ち始めたんだと思います。

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−− お箏との出会いっていつごろですか。
小学校のころ、テレビの「あっぱれさんま大先生」(フジテレビ系)の中で、自分と同じくらいの年齢の子どもたちがお箏を演奏しているのを見て、自分でもやってみたくなったのがきっかけかな。小学校5、6年生の子どもがこうして上手に弾けるんだ、とすごく感心しました。それと「ご趣味は何ですか」、と聞かれた時に「お箏を少々」と答えたかったんです(笑)。それまでも、ずっと習いたいと親に言っていたのですが、習い事など何でも長続きせずにいたので、なかなか許してもらえなくて。高校一年生になった時に、自分でお箏の教室調べて、学校の帰りに週に一回習い始めました。それ以来、4、5年前まで月に一回くらい習いに行っていました。

−−どんな教室だったの?。
その教室は、古典以外に現代箏曲も教えてくれるところで、最新のポップスなどをも教えてくれたりしました。だから、両方並行して習い始めました。5歳のころからピアノを習っていましたが、そのころから、楽譜通りに練習して弾くことより、テーマを決めて、たとえば「嵐」なら嵐と決めて、即興で弾くのが好きだったんです。だから、お箏でも、だんだん練習よりも自分の心おもむくままに弾くことが楽しくなって、最初はインストゥルメンタルの曲ばっかり作っていたのです。ある日先生に見せたら、「コンクールに出てみては」となって、それに合格したことが自信になったんです。「こんな私でも曲が作れる」っていう。21歳の時です。

−−小学校時代に箏に気がつき、高校に入るまでは何をしていたの。
元々ピアノを習っていたので、文化祭などのコーラスの発表などでは、伴奏をしていました。でも、箏がずっと気にかかっていて、高校に入った時、お箏を習いたいと思いました。着物を着てお姫様的にお箏を弾く、女の子のあこがれみたいな感じです。雅な感じをやってみたいっていう(大笑い)。

コンポート.jpg 一番お宝と思われるコンポートです。硝子は割れやすいので普段使いできないけど、お皿は交代で使ったりしています。おもちゃも少しあります。
 コ ンポートはピンクで珍しく、乳白色のぼかしの模様と形から「あさがお」と言われている物です。今なら10万円くらいになっているそうです。硝子は夏に価格が上がるとか……(笑)。 
                                 真依子

音の無い空白の美しさ

抜いていく音楽っていうか、それがピタッときた


−−箏の良さってなんですか。
弾いた後の余韻を聞く楽器って、よく言うんですけど。間とか空気感とか、あとは手の動き。一音一音のつながりを指先で表現できるんですね。日本画とか書道とか日本の芸術って、余白の美しさがありますね。書道だと墨の部分ではなくて、白紙、白い部分の美しさがあります。俳句も全てを言い過ぎずに最小限の言葉のから想像力でその心を読み取る。古典箏曲では、音の無い空白の美しさがすごいあるんですね。その間の深さがすごくあって、音で埋めていくのではなくて、必要な音で表現する。その美意識の感覚が好きで、「ああ、日本人なんやなぁ」って思いました。

−−箏の音色って、なんとなく情念みたいなもの感じますね。
あ〜あ、そうですね。まさに。どんな楽器も、歌う代わりに楽器で歌いますから、気持ちを表現するんですね。箏は結構、激しい楽器ですから。

−−作曲の時は、ピアノを使いますか、お箏ですか?
両方使います。前にお箏、後ろにピアノを置いて、真ん中にくるんと回れる椅子があるんです。お箏を弾いていて、くるんと回ると鍵盤があるみたいな(笑)。だからくるくるしながら作っています。最近はコードとかとらわれずに、お箏の響きを優先で作ろうと思っています

−−作詞も含めるとどんな具合でできるの?
一番は詩ですね、その詩を考えながら自然にメロディーが出てくる時もあります。よく絵に例えるのですが、まずこんな絵が描きたいというデッサンがあって、メロディーとかで色づけをして、これが頭の中で出来てから、楽器に代わっていくんですね。あくまでも歌いたいものがあって、私にとってはたまたま一番身近な楽器が箏だったので、箏を弾きながら歌っています。

−−真依子さんの場合、まず絵から?
絵とか風景。自分の中で絵を描いてから、言葉に置きかえて。メロディーを付けて、アレンジを考えていく、という作業。絵でも毎回水墨画的なものとか鮮やかなものとか、止まっている絵ではなくて、ちゃんと風が流れているとか、そういうイメージが頭の中にはっきりあって、これを伝えるという作業。

本当の楽しみを再発見

鎖国時代を経て

−−プロモーションビデオ「月桃(げっとう)」では、海辺で強い風の中、箏を弾きながら歌うという演出でしたが、大変でしたか?
実際に海辺に行って、箏を持ち込んでの撮影でした。海と海辺の森の中がセットになった海岸で、撮影して、カメラを反対に回せば、森が撮れるところです。ちょうど雨上がりで森の緑が鮮やかに映えていました。「月桃」は沖縄に旅行した時にできた曲なんです。それでああいうイメージになりました。最初は沖縄の底抜けに明るい歌を作ろうと思っていたんです。ところが、「月桃」にまつわる戦争などの歴史的な背景、「月桃」咲く付近で、たくさんの方が命を落とされたというお話を聞いて、そんなに簡単に歌にできる素材でないな、と考え直して時間をかけて作りました。

この曲を作り始めたきっかけは、父親が病気になって、亡くなったことがあまりにショックで、大きな転機になりました。それまでは悠々自適に暮らしすぎて、ずっと続く幸せみたいに思っていたことが、そうじゃないということを目の当たりにして、そこから見る目がいろいろ変わりました。精神的にもとても落ち込んでしまいました。その時に、子どものころ、お母さんと一緒に絵を描きに行ったりしているのがとても楽しかったのに、いつの間にか、高校生になってカラオケに行くことが楽しくなったりしていたことに気づいた。ありふれた遊びが楽しいみたいに思い込んでいたが、それがほんまに楽しかったことなのかな、とある日ふと気づいた。

鎖国って自分で、そのころを呼んでいるのですが、引きこもりみたいになって、自分の世界に入って鎖国した時に、自分がストレスなく向き合えるものがハッキリして、自分は箏を弾くことが好きなんや、とか、花を見ることが好きなんやとか、元気な時には気づかなかったことにいっぱい気づいた時期がありました。その時にできた曲が「さくらこ」なんですが、そんな落ち込んでいた時に、桜の花を見てすごい感動したんですよ。その感動できたことがすごいうれしくて。毎年桜なんて咲いているのが当たり前と見過ごしていたことが、こんなに感動できることやったんやて気づいた。ここから周りの風景とかを歌にしていくようになった。鎖国しているときに、自分は本当は何が好きかを考えたら、子どものころ楽しかった記憶がすべて結びついた。そのまま子ども時からまっすぐ来ればよかったのに、遠回りしていたというか、迷ってたところがあったんですね。そこに気づいた。

−−普段意識して、していることは?
住処を京都に移してからのこの1年くらいは、当たり前のことを、たとえば部屋ののれん(カーテンの代わりなんですが)越しに朝日が入ってきて日が明け、目が覚めるとか、天気の良い日には洗濯するとか、そういう日常の当たり前のことがすごく大事だなあ、と思えるようになりました。聞いている人に温かい気持ちとか幸せな気持ちになる音楽が作りたい。悲しいこと辛いことは誰もが背負っている中で、自分が幸せに思った瞬間、そこを切り取って曲にしていきたいな、と最近思っています。元気な時には分からない日常当たり前のことを歌にして、落ち込んだ時に気づいたことなどが、(今現在落ち込んでいる)そういう人に届けばいいなあ、と思う。音楽のための生活を送ることで、日常から幸せ探しをする。それが、私にとって幸せになっているんです。

−−じゃあ、気分変えて、真依子さんにとってハッピーな時って。
最近ちょっと曲にしたんですが、ツバメの赤ちゃんが生まれたとか、雨の日に瓦がすごい濡れているのを見て、魚になって飛んでいったりとか(笑)、空想というか日常の中に発想の転換を入れて遊ぶことが楽しいなあ、と。

−−毎日、何かを探している?
日常的にボーとしているようでもアンテナは常に張ってないと。自然体で、自分はどこに反応するかは分からないですが、そういうものに出会ったりするとメモったりはするのですが、私の場合、映像記憶はわりとはっきりしていて、数字とかは全然覚えられないのが、風景だとかが頭の中にちゃんと残るタイプで、それを思い返して曲にしたりしています。

−−子どものころに覚えている原風景ってありますか。
今は耕地整理されて四角い田んぼばかりなんですが、小さい時って田んぼがそれぞれいびつな形をしていて、その間を小川が流れていく。
道もくねくね道で、轍があってあぜ道で、という風景。無くなってしまった分すごい懐かしくって。飼っていた犬と散歩道としてよく歩いたなあ。犬に小川の水を飲ませていたなあ。私はお金持ちになったら、コンクリートの川を元の小川に戻したいと思っています。

プロフィル 3月11日生まれの魚座。伊吹山が見える滋賀県の出身、京都市在住。血液型 は、人情家で、常にマイペースで物事を運ぶタイプが多いと言われるB型。絵を描くことや古いもののリメイクが趣味という。骨董品に関しては目利きできるものもあるほど。目に映った映像は長く記録されるので、ふだんそれが頭の中で自然に回り出している。空想することも大好き。矢野顕子の「長月神無月」が一番影響を受けたアルバム


−−じゃあ、時々、あまりにも映像が次々に頭の中に入ってくる、という時もあるんだ。
そう、よく降りてくるとか言いますけれど、私もそんな感じで、風景は頭の中のアルバムに記憶しているけれど、詩を書くときって、頭の中でいろんな事を考えてまとまらない日が続きます。でも、ある日その結論が出る瞬間に一気に降りてくる感じですね。

真依子の曲ができるまで

ポーンと書いて ピーンときて

−−詩はなんかに書き留めているの。
そうです、文庫本くらいのノートを持っていて、1ページに一言(書いている)ノートなんです。真ん中にポーン書いて、例えばきれいな日本語に出会って、「はららかに」とか書き留めたり、誰かと会話していて、その表現いいなあ、と思ったらメモしています。テレビの天気予報なんて素敵な言葉あったりしてピーンときたものを一言書いています。それをたまに見返しています。

−−自分の音楽を客観的にみるとどんな感じがします?
これから作る音楽が等身大の自分の音楽って感じします。今までのは自分が歌うことよりも、こんなふうに歌ってほしいなあ、とか。作り手になってやっていたんですよ、自分が必ずしも歌うということを想定せずに作っていたんですね。だから、ほんまやったらこう歌いたいのに、この歌ならあの人が歌ってくれたらピッタリやのに、ってのがありました。作っている時が一番好きなので。今は自分が歌うということを考えて作るようになってきました。これまでの曲を作っているときは、もちろん一生懸命だったんですけど、今客観的に考えるとそんな気がします。

−−そうするとこれからがすごく期待できる?
最初のころは桜を見て感動したりとか、風景を見て感動する毎日で、その風景を曲に表現していました。これからは、風景の中に自分のメッセージや心象風景を織り込んでいきたいです。今は自分の方向性がちゃんと見えてきた感じ。

−−言葉遊びの部分「おちょこ」とか面白いねえ。
自分の器をたとえるなら「おちょこ」やなあ、と思って。全く飲めないのですが、骨董好きで集めていたお猪口からヒントを得て。骨董品屋さんで見ていると、ちょっと端が欠けたようなものを「これあげるよ」って、くれるんで、集まったんですが、模様やデザインを眺めているとお金かけてないけれど、豊かな気持ちになれるんです。デザイン本見ている感じ。ヒョウタンの絵一つでも、こんな描き方があるんや、とらえ方に感心しますね。最初のころは目利きできなかったのが、今は古伊万里、和ガラスとかなら目利きができるようになりました。和ガラスって、氷入れる器とか、カップなど。昔のものだから、空気の泡が入っていたり、ちょっと黄色い感じ。鉛が入っているから、「チーン」っていう音が高い音がしたり、ウランの入っているものはブラックライト当てると光るんですよ。吹きガラスにはいろんな文様があって、梅や菊の花の模様とか。あと三色使っているのは高いとか、青より赤を出すのは難しいから赤色の方が高いとか。あといろいろ形とか要素があって値打ちがそれぞれ変わるのですが。

−−確かにねえ、奥が深いねえ。ガラスでも戦前の板ガラスは、中に気泡が入っていて、揺らいで見えたりして趣きがありますね。
そうです。ガラス屋さんも当時、競い合っていろんな模様を入れたりしていたらしいんですよ。職人さんが作っている。心があるかどうか。こんなところにこだわりがあるのか、と見つけて感心することもよくあります。古いのに出会うと、「おまえよく生きていたなあ」という感じがして、こらからも大事にしてあげないと、という使命感にかられるんですよ。実家にはそんな高価なものはないんですけど、いろいろありますねえ。吹きガラスの水玉文様の足の付いたきれいなカップが5つセットであるんです。これはちょっと値打ちかな。

−−今やっていることは?
滋賀県木之本町に伝わっている、おばあちゃんが歌っていて、もう消えてしまいそうな歌とかを以前から、歌詞を聴きに行って、実際に歌ってもらってコード付けて自分でも歌えるようにしています。こういう歌を徐々にレパートリー増やしていこうと思っています。

−−木之本って、ひょっとして大音(おおと)?
そうです。箏の糸を作るときに、カイコの繭(まゆ)をほどくときの「うた」なんです。「大音糸引き唄」っていうんです。20番くらいまである唄なんです。絹糸の工場の数は、全国でも昔と比べて減っていていますが、木之本町はそのうちの一つ。箏糸を紡ぐ唄で、滋賀に生まれ育って箏を弾きながら歌っている私が歌わずにはいられませんね。(笑)

interviewer Makoto Furuta

MAIKO03.jpg「これから作る音楽が等身大 の音楽」とてもゆっくりと言葉を選びながら話す。作品を生み出す方法についての説明は、とても新鮮だった。まず、作詞、そしてメロディー、彩る箏(こと)の音。イメージが聞き手に伝わってくる。きっと大変なことなんだろうけれど、真依子が話すと、簡単な日常的なことに思わせるところがすごい。おばあちゃんが歌っていた「大音糸引き唄」って、きっと真依子がこの唄に気付いてくれるのを、じっと待っていてくれたんだと思う。 (古田 誠)


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<最新アルバム>

「美しき時」

KICSEFBDB01294.jpg
2007年2月21日発売
KICS-1294  
3000円(税込)

<収録曲>
1.ふたりしずか
2.無花果
3.天泣
4.月桃
5.おちょこのうつわ
6.なごり桜
7.梅の花
8.雨夜の月
9.花笑み
10.ぽろぽろほたる
11.雪あかり雪わたり

真依子の好きなもの嫌いなもの

好きなもの:いちじく・グミの実・桃・マンゴー・鮎の塩焼き・コーヒー牛乳・カプチーノ・ペコちゃんのほっぺ・チョコレート・アイスクリーム・線路の廃線跡・窓を開けること・お天気の犬の散歩・お買い物古着・くねくね道・お寺・庭園・盆栽・草の生えた土の道・しゃがんだ時に見える風景・ブランコ・へび苺・山野草・モクレンの花・ネムの花・ハスの花びら・梅の香り・ふきのとうの香り・ワレモコウ・ひょうたんの形・木の根っこ・巻き付いたツルの先・野菜の花・夕立・小さい雨ガエル・雀・おたまじゃくし・ゆりかごのうた・恋・傘の下の空間・宅配ピザ・マッサージ機・添い寝・耳かき・ガーゼの肌ざわり・うちわの風・ちびまるこちゃんの時間・前髪を切ること・歯磨きしたあと・ホースで水やり・干したあとのふとん・指でシャボン玉ができた時・こたつの中の空間・階段の踊り場・サービスエリア・美術館・上村松園・竹久夢二・向井潤吉・竹内栖鳳・モネ・セキユリヲ・北原白秋・幸田文・金子みすゞ・島崎藤村・高村光太郎・宮沢賢治・中原中也・イエラマリ・ほめられること・新しい発見・第一印象で惹かれるもの

嫌いなもの:近くの花火の音・ねずみ花火・長いトンネル・悲しい結末の映画・破れた傘・パクチー・何かわからないキノコ・梅雨・しめった洗濯物・髪をくくること・たいくつ・日焼け・ヒールの高い靴・ジェットコースター・ストッキング・くっつく草の実・飛行機・起きる時・マラソン・大きなラメ・造花・低い天井・エレベーター・運動会・ドッチボール・セイタカアワダチソウ・ブラックバス