Review
Talk withの聞き手、古田誠が自分の周りにあるものを片っ端からレビューしていくコーナー。大好きな本、楽しいMac、そして試してみたアプリケーションソフトなど。えっ、今、夢中の韓国ドラマはどうするって? どうしよう。走りながら考えます。
僕がキーボードに抵抗がないわけ
いくつかの偶然が重なって僕はパソコンに関しては、何の抵抗もない。中学校時代に英語クラブに入っていて、ブラザーやオリベッティのタイプライターをいつも叩いていた。パソコンのキーボードの並びかた「QWERTY」が、全く同じなのでなじむのに時間がかからなかった。新聞社に入って長らく4Bの鉛筆で原稿を紙に書いていたが、ある日を境にキーボードに変わった。周囲の同僚たちは、僕がほぼブラインドタッチでキーボードを叩いているのを見て驚いていた。僕は驚いている同僚に驚いた。「え? こんなの皆、できるんじゃないの?」 いやみを言ったと誤解された。 
1991年ごろからを使い始めた国産メーカーのノートパソコン。今思えば、大阪・日本橋にできたばかりのSofmapで、発売直後の国産機初のノートマシンを購入したが、若気の至りだったかもしれない。このノートマシンのすぐ横で売っていたAppleの「Macintosh Classic」を買っておけばよかったと思う。なにしろあのころ、Sofmapは大阪に初めて出てきたばかり。店員たちはほとんど最低限しか客と話さない、というのが一種独特の接客マナーになっていた。店員がすり寄ってくる他店とは大きな違いだ。そのためMacとの違いを、店員に聞こうにも聞けなかったと思われるが……。Macとの出会いはそれから5年ほど後になったことが、とても悔やまれる。5年間、なんだか幼稚なOSに振り回されたとの思いが強い。この時代にパソコンを購入した何人かの同僚がパソコン嫌いになったのもうなずける。
Macのすごいところは、やりたいことが何でも思ったようにできる点だろう。こんな面白いマシンにもっと早く出会っておきたかったと何度も思った。インターネットという言葉がそれほど世間で認知されていない時期に、なんの苦労もなく、すんなりWWWの世界に入っていけたのもMacのおかげだ。最初にNetscape 1.0のブラウザに画面が映し出された時、感激してしまった。さらに、その1週間後に自分のWEBが簡単に作れてしまったのも実はMacのおかげだった。 (2007/10/14)
いつでも、どこでも永遠に使い続けたいから 
第4回 丈夫で長持ちCampusノート

高校時代から気に入ってずっと使い続けている「Campus(キャンパス)」ノートでおなじみ「コクヨS&T株式会社」。同社のノートは取材に欠かせない。なぜならば、とても丈夫で長持ちだから。背表紙が特殊なクロスでおおわれているのが頑丈さの秘密。丸めたり二つに折ったり、時にはジーンズのお尻のポケットに入れて持ち歩いたり、結構厳しい使いかたをしているが不思議と破れない。
それはもうヘビー・デューティー仕様と言ってもいいくらい。僕のノートの使い方は同社の関係者が見たら、きっと卒倒しそうなくらいひどい。取材を終えたら、ノートをバッグにしまわず、すぐに二つ折りにして使うから、その乱暴さによく耐えているといつも感心している。ノートの要(かなめ)は、やっぱり紙を束ねているこの背表紙部分の出来具合次第だと思う。ここが妙に弱いと、背表紙のクロス部分から破れてきてノートの体をなさないから、特殊なクロスはとても重要な部分だと思う。
さらに、独自の無線とじ製本のおかげで、取材中にページを中心から破いても残ったページがバラけないのがとてもうれしい。これ、誰しも経験あると思うけれど、ヒモなどで製本しているノートだと、1ページでも破こうものなら反対側のページの紙が取れるわ、しばらくすると全部バラバラになってカバーと紙群が離れてしまうわで、泣きたくなってくる。ノートなんだから気楽にビビビッと破いて、取材相手に簡単にメモを渡せないのはなんだかケチくさくてあまり好きじゃない。
改めてキャンパスノートを眺めていて、そんなことに気がついた。すごいね、これは。そう思って机の周辺を見渡せば結構、身の回りのいろんなものは「コクヨS&T株式会社」製品に囲まれ生活していた。同社は意外な製品も出しているので、Webをチェックするだけでも結構面白いのだ。無理を言って同社のカタログを送っていただいたが、これなんか見ているだけで時間の経つのを忘れてしまうほど楽しい。「Talk with」では今後、そういう商品も紹介していこうと思う。デジタルものだけが僕の専門ではありませんぞ。そういうわけで、「Talk with」公式取材ノートはキャンパスノートに決まりです。
(2008.01.23)
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コクヨS&T株式会社
※1905(明治38)年、黒田善太郎氏が和式帳簿の表紙を製造する「黒田表紙店」を開業したのがコクヨ株式会社の起こり。コクヨの「分社・持株会社」への移行に伴い、2004(平成16)年「コクヨS&T株式会社」として発足。文房具・パソコン関連用品から、オフィス消耗品購買システム・文書管理ソリューションなど約12000アイテムの商品群がある。
これはただものではない
第3回 もう一度iPod touch

iPod touchの魅力はいったい何だろうか。プロダクト製品としてのその美しさに合致した機能美ではないか、と思うのだ。一番の功労は、ユーザーインターフェイスの世界を大きく変えた点ではないかと思う。Appleらしいといえる。
しかし、AppleはiPodやiTunesで切り開いた音楽ダウンロード分野においては今やトップシェアを走っている。それがゆえだとは思わないが、iPod touchの製品位置づけが微妙におかしい気がする。
iPod touch は、単なる携帯音楽プレーヤーではない。れっきとしたPDAなのだ。それもNewton MessagePadの再来と言ってもよいくらいの力量を秘めながら、たぶん、Appleの政策上、携帯音楽プレーヤーの枠を越えない製品としての位置づけしか与えられず、パソコンショップや大型電気量販店で孤高の人かのようにディスプレイされている。とても不憫だ。
iPhoneは、日本ではまだ発売されいないが、iPod touchと比べると、その性格が明らかもしれない。iPhoneにあって、iPod touchに無いものは次の通り。
1. 電話機能
2. ブルートゥース機能
3. カメラ機能
4. アプリケーションのメール
5. アプリケーションのメモ
6. アプリケーションのマップ
ま、他にもアプリケーションの株価なども無いけれど、こんなところか。1については、電話じゃないのだからあっさり諦めるけれど、マイクくらい付けておいてくれてもいいじゃないか、と思う。2はコストの問題だろうけれど、外付けだとスタイルがぶち壊しになるので、取りあえず内部に付けておきました、くらいのサービスはあってもユーザーは怒らない。カメラなんてiShightするなら必須。メモ用としても100万画素くらいのものはほしいところだ。
問題はソフトウエアのインストールだけで済む、メール、メモ、マップなどのアプリを、なぜ最初から付けておかなかったのかという疑問だ。まさにここにAppleの政策がみてとれる。そういう便利な機能がほしければ、iPhoneを買ってください(日本では買いたくても売っていないからどうしようもない)ということだろう。そういった機能がほしいiPod touchのユーザーは、現在のところ、仕方なくApple非公認の「jailbreak(脱獄)」といわれるハッキング行為を行わなければならない。これをするとサポートは受けられなくなるが、そうした行為をしたくなるほどiPod touchはよくできたマシンなのだからそれを最初から同梱しなかったAppleにこそ非はあるだろう。こうした問題を解決するために、Appleは2008年2月にアプリケーションソフトウェア開発キット (SDK) を提供する、と発表している。
アプリケーションソフトの追加ができるようになるまで、残念ながらまだ少し時間が必要だ。が、こうしたことは事前に予想されたことなのだから、Appleは、製品を出す直前の位置づけや製品戦略を、今後、十分煮詰めるようにしてほしいものだ。
では、電話やカメラのないiPod touchは、今後どうなるのか。実は大変微妙なポジションに立っているといえる。初春早々、Appleはどうやら小型軽量のノートタイプマシンをリリースしそうだ。これにはきっと機能が盛りだくさんに入っていることが予想される。電話機能はさすがに無いにしても、それ以外はすべてあるような気がする。そうなると液晶ディスプレイの大きさがiPod touchとの大きな違いとなろう。あとはそれほど変わらないのではないかと思う。そうなれば、このiPod touchは小さなボディーが最大の売りになるだろう。
Newton MessagePadで培われた「手書き認識機能」を今こそ載せてほしい。これさえあれば、名前をNewton PadPodにしてもよいくらいだ。携帯音楽プレーヤーに固執するなら、好きな楽曲のタイトルを打ち込むための「手書き認識機能」がほしいから。こんな正当な理由があれば載せざるをえないと思うのだが、どうだろうか。
(2008.01.01)
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iPod touch
アップル
インストールに手間取る
第2回 Mac OS X Leopard(上)

MacOS X Leopardが10月26日発売された。日本時間で午後6時解禁という制限付きだったが、一部のユーザーの所には前日に届いてWEBで報告があったり、相変わらず足並みは揃わない。僕のところには26日午後6時半きっかりに宅配便業者が運んできてくれた。午後6時解禁で、午後6時半じゃないでしょう。「あ、ほんとだ。30分遅れた。あれ?」ま、いつもこんなもんである。怒る気にもならない。
Macの歴代のOSでパッケージとしては最小ではないかな。音楽用CDのパッケージとほぼ同じ大きさだ。今までのやたらめったら、大きいパッケージは、どう考えても地球環境に優しくはない。マニュアルもPDF化してCDやDVDに収録し、大箱の中身はスカスカというパッケージをまだ作っているようなソフトウエアメーカーの皆さんは、ぜひこの際、一考してほしい。
さて、Leopardをどのマシンにインストールしようか悩んだけれど、結局、MacBookに決めた。最近頻繁に使っているアプリがあるので、それが使えなくなると困るので、念のためバックアップを取って臨んだ。これは(中)で後述するが、正解だった。とはいえ、かなり『とほほな』ことになる。
まず、インストール方法で悩む。大きく分けて3つの方法がある。(1)アップデータ方式(2)システムを新しく作り直すインストール(3)全くの新規インストール。さて、どれを取るか。
早く使ってみたいという気持ちが抑えられず(これは、もう子どもと同じ)、結局、アップデータ方式に。ところが、これは失敗であった。「インストールに成功しました」というありがたいメッセージのあと、再起動。でも、いくら待てど暮らせど、MacOSXの画面は出てこない。「うん?失敗か?」。こういうハプニングにも慣れている。MacOSとは長い付き合いだ。
しかたなく、再度、アップデータを試みるが、今度も結果は同じ。1回のインストールに約40分かかるので、80分以上を無駄にした計算になる。次善の策、現在のシステムを古いものにバックアップして、システム部分のみを新しくインストールする方法に変える。この際、ユーザーデータは、「引き継ぐ方式」を選んだ。改めてさまざまなアプリをインストールしてユーザー登録するのは勘弁してほしいからだ。さて、また40分ほどせんべいをかじりながら待つことにする。
ちなみにせんべいやお茶は、絶対にMacのそばに持ってこないこと。何かの拍子にこぼれてMacにかかると全てパーになってしまう。自慢じゃないが、僕はその経験がある。こうなると1時間くらいの遅れで済まない。修理などで確実に1〜2週間の遅れとなるからだ。せんべい一枚食べるのにも勇気と知恵がいる。
さて、せんべいは食べ終わった。醤油味は実にうまい。せんべいは醤油に限る。どれ、Macもようやくインストール完了。再起動、実行。「ジャーン」ーーいつもの銅鑼の音がこだまする。今度は一瞬のブルー画面後、Tigerだった時のデスクトップが現れた。これでひと安心。無事インストールは成功した。ファーストインプレッションは、実に地味である。ほとんど何一つ変わってないから。
それでも子細に眺めれば、デスクトップ上部が透過になり、操作名がちょっと見にくくなったけど、格好良くなった。あとはドックが3Dっぽくなった。全体に、きびきび感はあり、体感的にファインダー周りがぐっと早くなったようだ。アプリも以前に比べると立ち上がりなどが早くなっている。どれ、いろいろ試してみよう。(中)に続く
(2007.10.30)
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Mac OS X Leopard
アップル
やっぱりさわってみなきゃ
第1回 iPod touch
iPod Touch
Copyright © 2007 Apple Inc. All rights reserved.
iPod touchの出荷が始まり、ショップ店頭にも並ぶようになった。日本国内では、発売が待たれているiPhoneとの違いも気になる。
わずかの数ミリ単位の差ではあるが、iPod touchの方が厚みが薄い。当然軽い。もちろん、電話としては使えないが、iPodとして使う分には何の不便もない。
iPodがデビューした時の「タッチホイール」というユーザーインターフェースは、画期的であったが、 iPod touchやiPhoneの ユーザーインターフェースは、さらに革新的ともいえる。
タッチセンサーのついた液晶部分で、例えば、表示されている曲目やアルバムジャケットをなぞるだけで曲目やジャケット写真が次々にスクロールする。なぞるスピードに従って、スクロールの動きも異なってくる。また、液晶に表示した写真を拡大させるのは、二つの指ではさんで広げると、あら不思議、グッと大きくなる。逆に縮小ははさんで縮めるだけ、元の大きさ以上には縮まない賢さもある。
とにかく、見たままの感じで、こう使えれば便利かな、を実現し、さりげなく普通の機能にしている。これは簡単そうにみえてなかなかできないものだ。誰もが思いつくことかもしれないが、これを現実のものにしてしまったところがアップルの面目躍如、さすがアップルだ。
3.5インチの液晶は、思った以上に大きくて視認性が良い。慣れてしまうと、今度はこの iPod touch全体の大きさが気になるように思える。やはりこの大きさはどう考えても大きい。
電話機能がないのはしかたがないにしても、カメラ、スピーカー、マイクやブルートゥースまで非搭載にしている。また、iPhoneにはあった、(1)スケジュールの入力ができない(2)メールソフトが無い(3)Google Mapを見ることができない、ーーなどの差異は今後ユーザーの間で要求されるものとなろう。
確かに iPod touchは、音楽を聴くためのデジタルオーディオプレーヤーであって、PDAではない、という売り方は理解できる。しかし、音楽が大好きで毎日持ち歩く人にとって、仕事先などでスケジュールの変更がその場で書き込めるかどうか、というのは大きい要素だと思う。いちいちMac本体とシンクロさせるのでは不便極まりない。メールだって使えるなら使いたい。そうすれば、PDAのように毎日肌身離さず持ち歩きたくなるではないか。
そうした便利な機能が、iPod touchにはどうしても入れられないという仕様ならあきらめる。でも、実際には入れて使えるのだから、これをやらないのは、ちょっとアップルらしくないなあ、と古くからのユーザーである僕は感じてしまうのだ。
さわってみて、その使い心地に「!」と感嘆をもらす人は多く、実際に売れているのだから、ユーザーの使い勝手を考えて、ちょっとしたマイナーチェンジを早い時期に実現してほしいと僕はひそかに願っている。
(2007.10.14)
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iPod touch
アップル
※ Steven Paul Jobs 氏とSteve Wozniak氏が設立したアップルは、Apple IIで1970年代のパーソナルコンピューター革命に火をつけ、80年代にはMacintoshによって、再び全く新しいパーソナルコンピューターを創出した。革新的なコンピューターやMac OS X(基本OS)、iLifeアプリケーション群、Final Cut Studio 2などプロ向けの各種アプリケーションで業界をリード中。ポータブルミュージックおよびビデオプレーヤーのiPodと、オンラインのiTunes Storeにより、デジタルメディアの分野でも先頭に立ってその革命を推し進め、1997年会社名「アップルコンピュータ」を「アップル」に変更。同年、革新的なiPhoneによって携帯電話市場にも参入した。
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