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車窓が揺れる

 新聞記者時代は通勤電車のJRの中で、取材の資料を読んだり、コラムのネタを車内で探したり、メモしたりと、とても怪しいおぢさんだった。こんな人のそばには座りたくないのか、混雑時以外では誰も横に座ってこなかった。


 自分で言うのも気が引けるが、きわめて人畜無害の安全なおぢさんなのに。でも、おかげで、車窓からの風景をあまり楽しんでこなかった。ずいぶん時間があったのに、もったいないことをしたと思う。

 電車の中にパソコンを持ち込んで一心不乱にキーボードを叩いている人、携帯電話にメールを打ち込んでいる人、恋人と話し込んでいる人。みんな車窓からの天然の映像を楽しんでいない。実にもったいない。

 パソコンや携帯は電車で移動する時の心なごむ風景の観賞時間を奪った罪があると思う。「じゃあ恋人は」って? 大丈夫、恋人は話し込んでいても、その車窓から飛び込んで来る風景は楽しめるから。でも、時々、恋人の顔を確かめないと、いきなりゲンコツが飛び込んでくるかもしれないので、細心の注意が必要だ。

(第1回 2007.10.11)

Doticon_NEW.png韓国のドラマは自転車操業

間に合わないから放送しちゃえ
fours_seasons_house.jpg「春のワルツ」の舞台にもなったユン・ソクホ監督のFour Seasons Houseこのコラム、いつの間にか韓国の話題ばかり書いている。軌道修正したいけれど、僕はこの隣の国がとても好きなので、ついつい書いてしまうようだ。きょうは、テレビドラマの話題。

 実は、韓国ドラマにハマってしまったのは、4年前放送していた「冬のソナタ」であった。実にオーソドックスな韓国ドラマファンの入門編だ。このドラマを通じて、ペ・ヨンジュンもチェ・ジュウも初めて知った。

 ここから、ユン・ソクホ監督の四季シリーズドラマ「春のワルツ」「夏の香り」「秋の童話」や、二人が主演する「初恋」「ホテリアー」に始まり最近では「エア・シティ」「太王四神記 」まで見ることに。

 二人以外の作品でも「宮廷女官チャングムの誓い (大長今)」「ドクターズ」「美しき日々」「その陽射が私に…」「キツネちゃん、何しているの?」「私の名前はキム・サムスン」「宮-Love in Palace-」「四月のキス」「ラブストーリー in ハーバード」「朱蒙」などを軒並み見ている。このほかにも当然ではあるが、韓国映画も話題作があるたびに観に行く。「親切なクムジャさん」(映画館では男性客は僕一人だけだった)「王の男」「グエムル 漢江の怪物」など。

 おかげで「宮廷女官チャングムの誓い」のチャングムの実父、ソ・チョンスと「 宮-Love in Palace-」のイ・ヒョン皇帝は同じ俳優(パク・チャンファン)なんてことが、テレビ画面を見たらすぐ分かるようになってしまった。ちなみに「宮」のミン皇后は、「春のワルツ」では、主人公の一人パク・ウニョンの母チョ・ヘスンと同じ女優(ユン・ユソン)だ。「宮-Love in Palace-」の主人公シン・チェギョンの弟シン・チェジュン役をやっているキム・ソクという子役は、顔立ちばかりか声までえなりかずきにそっくり……。こんな情報いくら知っていても何の得にもならない。韓国ドラマファン同士だと「あなた結構オタクね」(それなりの褒め言葉)、って言われて照れるくらいか。

 で、韓国旅行をしながら、ガイドさんに聞いたら、韓国では人気ドラマのほとんどは週に2回放送しているという。確かにその後で「キツネちゃん、何しているの?」を韓国のホテルで見たが、水、木曜日のゴールデンアワーに放送されていた。そんなわけで、ドラマの撮影がとてもタイトになるという。放送時間直前まで撮影していて、編集するなりすぐにオンジエアーなんていうまるでニュースのENGのような綱渡り戦術である。

 ドラマのNG集では、時間があれば監督も出演者も居眠りをしているのはこの厳しいスケジュールのなせる技。道理で画面上部にブームマイクが見切きれていても、あまり気にしていない様子。日本ならADは張っ倒されるだろうが、こんなの取り直す時間がまるでないのだ。放送時間に穴を空けるくらいなら、少々のことには目をつむって放送してしまう鷹揚さが韓国ドラマの魅力かもしれない。僕もこのやり方をひそかにうらやましく思い、支持している。だってディテールよりドラマそのものの面白さ優先だから。

(第4回 2008.01.23)

韓国の地下鉄はワンダーランドだ2

楽しみな車両ドアー

車内編


IMGP6201.jpg韓国地下鉄の電車のなか ホームに滑り込んできた電車は普通の電車だったが座席はアルミのような鉄製。思ったほど座り心地は悪くなかった。冬場は暖房すると熱くないだろうか、チェックするために冬場にまた韓国に行ってみたい。

 やたらにみんな新聞を広げている。日本ではどんどん新聞を読む人が減ってきているというのに、韓国の人は熱心に読んでいる。そのほとんどの新聞は無代紙、つまり無料のフリーペーパーで、駅などで手に入れることができる。ほとんどはタブロイド紙だ。

 皆、読んだら、荷物棚に放り投げる。どんどん新聞がたまっていき、どうするんだろうと心配していると、次の車両のドアーから大きな袋をひきずったおじさんが現れて、次々に新聞を回収して袋に入れていく。車内はあっという間に小ざっぱりして、おじさんは満足げに次の車両に移っていく。なるほど、便利。

 そのおじさんが現れたドアーから今度は、カートにカラオケを載っけた別のおじさんが登場。片手にはたくさんのCDを持っている。いきなり口上を並べたてると(きっと寅さんのように「結構毛だらけ、猫灰だらけ……」かな)、座っている人に次々にCDはいらんかねえ、と聞いている(みたいだ)。なにしろハングルは分からないが、その手の雰囲気はつかめる。完璧な物売りだ。え? 公共の電車で物を売っていいの?

 どうやら韓国では、寛容の精神からか意外と、おとがめがないみたい。乗客は誰も平然としている。楽しんで見ているのは僕くらい。すんません、旅行者で。売り子によっては、お菓子や歯磨き粉なども取り扱っているらしい。ちょっと強引な物売りは、商品をだまって乗客の膝の上に置いていくらしい。え、押し売り。

 でも御心配なく。買う気がなければ膝に置いたまま無視していると回収されるから。日本でもつい最近まで、映画館内でもアイスクリームやポップコーンなどが、よく売られていたでしょう。電車の中で店に行かなくても入手でき、考えようによっては便利だけれど、初めての旅行者には驚くことばかり。韓国地下鉄はワンダーランド。もっとも僕の場合、楽しんでしまうけどね。

(第3回 2007.10.11)

韓国地下鉄・関連リンクLinkIcon

韓国の地下鉄はワンダーランドだ1

何が起きるか全く分からない

切符編


IMGP6355.jpgやっとのことで入れた韓国の地下鉄のホーム 韓国ソウル市の地下鉄に乗ってみようと、地下の階段を下りて行ったが、日本のように自動販売機がなかったので、直接窓口で切符を購入しなければならなかった。たまたま、その駅が小さくて(でも都会のど真ん中、大阪の心斎橋くらいだが)自販機がなかっただけのことだろう。

 ちなみにハングルは、旅行前に教育テレビを見て付け焼き刃で覚えようとしたが、3日くらいではダメだった、やっぱり。こんな人間がソウルのど真ん中をうろうろしているのも、正直どうかと思うのだが、ま、旅行者の気まぐれなので許してほしい。行き場所をなんとか適当に次々に発音するが、窓口の女性は困った顔をしている。全く通じない。以前、ロンドンでも地下鉄の周遊券を買おうとして、行き先を告げたがダメ。切符を売っている人の英語がずいぶんナマっていて(と僕は思っている)、通じなくて往生したのだが、これと同じだろうか。

 ま、僕がハングルが出来ないのだから一切の非はこちらにあるが、切符も買えないのでは、目的地にも行けない。地図を持っていることに気づいて、窓口の小さなガラスの隙間に差し出して、指で示してやっとのことで買えた。我ながら難儀である。

 ところが次の関門は改札機にあった。苦労して手に入れた紙の切符を機械に入れたところ、切符は向う側にうまく排出されて、問題はなかったのだが、横にグルグル回る鉄のバーが動かない。切符は通ったのに人間はおいてけぼりだ。何度も試みるがダメ。後方の窓口にいるさっきの若い女性は、こっちを見て笑っている。あとから来た韓国の若者も笑いながら、横の改札口を通り過ぎる。完璧においてけぼりの図だ。こうなりゃなんとでもなれ、と、バーに体重をかけて行こうとするとクルッと回転、簡単に通れた。なんだ、簡単なことだった。窓口の女性は拍手してくれている。いや、なんの、ども。照れるなぁ。

(第2回 2007.10.11)


コラムは定期的にアップデートしていきます。

定期とは、たぶん、週に一回くらいでしょうか。でも時々、気が乗ると一気にたくさん書いてしまうかもしれません。

車窓が揺れる

電車の窓から見える風景は、天然の映像だと思っている。四季の移り変わりなど、目の保養にももってこい。何しろ毎日同じ風景なのに少しずつマイナーチェンジしているところがすごい。

韓国のドラマは自転車操業

間に合わないから放送しちゃえ

すっかり韓国ドラマにハマってしまっている。「大長今」のチャングムの実父、ソ・チョンスと「 宮-Love in Palace-」のイ・ヒョン皇帝は同じ俳優(パク・チャンファン)なんてことが、テレビ画面を見たらすぐ分かるようになってしまった……。

韓国の地下鉄はワンダーランド2

車内編

ようやくのことで切符を手にして電車に乗り込む。そこはさらに奥が深い車内が待ち受けていた。ああ、そんなことが起こるなんて……。

韓国の地下鉄はワンダーランド1

切符編

韓国ドラマの大流行以来、韓国を旅行するのが楽しみになっている。すっかりソウルっ子の真似をして地下鉄に乗ってみようとするのだが……。